「――衝撃の過去、大暴露大会……って流れで、ワタシも一つ便乗しちゃおうかな」
いつもの度の過ぎた冗談の類。そうだろうと確認すべく見つめた無表情は……いつもとは違う目の光を礼に返した。
実に容易く、まるで散歩するかのような口調で。自分のどうしようもない正体を、彼女は軽々と明かしてみせた。
自らの真実を知り、自分の愚かな望みにより、
親友は絶望的な状況に追い込まれたと苦悩する
緋文字礼に対して
自分も同じ裏切り者なのだ、自らが知らぬ間に
機構によって用意された
刻鋼人機同士の闘争の調整役を担わされていたという言葉と共に告げた
裏切って機構に就く、真実を明かして機構に全力で抗うと言った
決断をすることなく
保留という
ただ状況に流される行為を選んだ自分こそが
一番酷い裏切り者だという言葉。
何故か後の作品の無職主人公に刺さる気がするのは多分気のせいである
以下本編より抜粋
「特に何も。何一つとしてしなかったよ。
分かるかい、礼クン? この世で最も楽な行動っていうのは “保留” なのさ。
行くのも退くのも、挑むのも逃げるのも、選ぶという行為は重たいから」
「だからワタシは立ち止まった。何も見ていないことにして……
知らないことにして……茶番を演じるぬるま湯に、道化を装って帰ったんだよ」
「こんな真実は背負えない。現状維持は楽だもの。
マレーネと一緒に命懸けで戦う方が、よっぽど気負わなくて済んだのは本当のこと」
これを聞いてそれは裏切りなどではないと告げる礼の言葉に対して――
「違うよ、これが一番の裏切り。」
「苦難が待っているからって、何もせず現状に甘えることは邪悪なんだ。
なまじ正論が通じる場合があるから特に……」
「諦めるのは惨めで嫌、けれど立ち向かう勇気も無い。
だからいつかは、いつの日かはって……
そうやって自分を甘やかしている人間が、結局最もズル賢い悪なんだよ」
「自覚の有無が、ワタシを機構の歯車に変えた……少なくとも精神的にはね。
気づかなければよかったと、何度も何度も思ったよ」
そして、ゆっくり腐っていくのだと切は語った。
自分はもうそれが当たり前になっている。だからこそ、とっくに機構の一部である裏切り者と同じだと。
「よくいるよ?嵐が過ぎるまで解決に乗り出すでもなく、原因を取り除こうとするでもなく……じっと耐えようとする人間って」
- ゼファー「アー分かる。耳が痛いほど分かるけど、聞こえない聞こえない」 -- 名無しさん (2017-03-20 21:45:56)
- 数あるlight作品の台詞の中でも特に耳が痛い -- 名無しさん (2017-03-20 23:38:06)
- ヴェンデッタの言い訳いいから部屋の掃除や早起きやうがい手洗いとかちゃんとやれよに通じる耳の痛さ -- 名無しさん (2017-03-20 23:41:37)
- 保留を許さないのがギルベルトで、許すのが総統ってイメージ -- 名無しさん (2017-03-20 23:50:23)
- ゼファーさんは逃げたし、諦めたんだから、微妙にこの「邪悪」には当てはまらなくね?より惨めでは -- 名無しさん (2017-04-06 19:32:19)
- ↑ヴェティとであった後のゼファーさんはこのままじゃやべぇよなぁと想いながら何も状況を打開しようと動くことはなかったで。その辺はミリィルートで自分達はそういうのが出来ないから負け犬なんだってルシードにも言われている -- 名無しさん (2017-04-06 19:34:50)
- この発言はやや邪悪でしたね…… -- 名無しさん (2017-04-07 00:08:03)
- 緋文字礼の限界突破に必要な要素の一つ。弱さに同調し、寄り添ってくれる相手である。 -- 名無しさん (2017-05-02 22:21:45)
- いろいろぶっ刺さるセリフだけどそうしないと人の精神なんて簡単にぶっ壊れるからなぁ… -- 名無しさん (2020-07-16 23:46:52)
- 本おじ「惰性でズルズル生きる自分に嫌気が差したかい?だったらまだ遅くない、今から皆で本気になろうぜ!!」 -- 名無しさん (2021-03-18 17:36:51)
- ゼファーさんに刺さる刺さる。まぁ最終的には立ち上がるけど。 -- 名無しさん (2021-03-18 18:14:21)
最終更新:2021年03月19日 17:09