"個性"の出現
事の始まりは中国・軽慶市。「発光する赤子」が産まれた!というニュースが報じられた。
以降、世界各地で超常能力を持った者が確認され、その原因は不明のまま時が流れていった…
いつしか「超常」は「超常」でなくなり、「日常」に変わる。
そして現代。
世界は、今や総人口のうち約8割が何らかの「特異体質」を持つ、超人社会となっていた。
以上が、本作冒頭で語られたものである。
本作において、いわゆる「特殊能力」である"個性"は、もはや一部の人間が持つ特殊な力ではなく、誰もが持つ身体的特徴の一つでしかない、といった扱いになっている。
その結果、"能力"や"スキル"などではなく"個性"という名付け方なのだろうと思われる。
"個性"には様々なタイプがあるらしく、ノーマルな人間に尻尾が生えただけの者や全身が岩のような姿をした者、火を吹ける者、体を自由に硬化できる者など個々により全く違う。
某ハンター漫画のように作中で「これが"個性"のタイプ分けだ!」などと説明されたわけではないが、ざっくりと分けた場合、以下の2つに分類されると考えられる。
1.自身の意思によりON/OFF可能なもの
2.不可能なもの
1.は作中において「発動系」「変形系」と呼称されたことがあり、1-Aにおいては爆豪や切島が該当すると思われる。
2.は「異形型」と呼称されたことがあり、1-Aにおいては尾白の尻尾や口田の体などが該当すると思われる。
25話現在、多種多様な"個性"が登場しており、自身の肉体強化、爆破、冷気と熱を操る、レーザーを放つ、影っぽいモンスターを身に宿している…など、ぶっちゃけほぼ何でもありと言っていい。(さすがに「時を止める」とかは無いと思うが…)
X-MENのミュータント能力を(強弱に差はあれど)誰もが持っている、と言えば分かり易いだろうか?
今後もさらにひとクセある"個性"が登場することは間違いなく、キャラクターがどんな"個性"を持っているのか、どんな使い方ができるのかを想像しながら読むのも楽しみの一つである。