片倉 想(かたくら・そう)


■性別
男性

■学年
2年生

■所持武器
写真

■ステータス
攻撃:0/防御:15/体力:7/精神:3/FS(心):5


汚れちまった悲しみに


発動率75% 成功率100%

効果:行動封印
範囲+対象:周囲2マス全員
持続時間:1ターン
制約:精神攻撃


対象の最も大切な思い出が酷く汚される幻覚を見せる。
対象になった者はショックでその場で泣き崩れる。
この能力は想が最も大切な思い出を汚されたときに覚醒したものであり、そのときの想は三日三晩泣き続けた。
所詮は幻覚であるという点が想にとって大きな不満。
なぜ実際に思い出を汚せないのかと、自分の能力にすら恨みを抱いている。


キャラクター説明

小さいころ、想は明るく活発で正義感に溢れた少年だった。
いじめられている子供を助けたことは一度や二度ではない。
6歳の頃、とても可愛い子を助けた。泣きぼくろが特徴的な見たこともないほど可愛い子で、その子と話すときはいつも胸がドキドキしていた。
助けた縁もあり、2人はすぐに仲良くなった。想はその子に「ソーくん」と舌っ足らずな声で呼ばれていた。
そんなところも好きになって、想はこんな可愛い子と一緒に居られて幸せだと思った。
1年が経ってその子が転校することになった。互いに泣きあったがどうにもならなかった。
別れ際、その子は想にキスをした。それは想にとって何よりも大切な思い出になった。
中学3年になった。運命のその日、想は転校生が来ると聞いた。
先生が紹介したその転校生は男だった。
大人の先生より頭一つ分高い身長、制服の上からでもわかる筋骨隆々とした肉体、山男のような髭、何故か角刈り。
見ていることすら暑苦しく思わず目を逸らした想の耳に、「ソーくん」と野太い舌っ足らずな声が届いた。転校生からだった。
近づいてくる転校生。思い出の女の子と同じ場所にある泣きぼくろ。
目の前に来た転校生は想より10cmほど背が高かった。
ソーくんがいなくなったから男らしくなろうと思ったとかなんとか言っていたが、あまり聞こえなかった。
そういえばキスしやすい身長差は12cmだったなと思い出しながら転校生の唇を見たとき、想の中で何かが壊れた。
遠くなった意識が戻るとクラスの全員が蹲って泣いていた。転校生も泣いていた。泣きたいのはこっちだ、と想は思った。
その日想は魔人になり、中学校から姿を消した。
それ以来誰とも深く付き合うことはない。
男は騙してくるかもしれないから。
女には騙されるかもしれないから。
最終更新:2014年07月20日 16:23