H2・936-941

「……起こしにきたよ。えっちな友奈ちゃん」

そう囁いて掛け布団を捲る
露になった友奈ちゃんの四肢を見回し
パジャマの中へと手を忍ばせて
恥丘を軽く愛撫しながら、人差し指だけを蜜壺に抽送していく

「っ、ん……ふ……あっ……」

びくっ、びくっと友奈ちゃんの体が震える
瞼もぴくぴくしていて
目を覚ましてしまいそうな緊張感がある……けれど私は手を止めない

「今日はお漏らし、させてあげるね」

人差し指を友奈ちゃんの蜜壺はに引っ掛けて
感じやすい陰核を手のひらで磨り潰す

「んっふぁ……ぁっ……はぁはぁ……んんっ」

ぐちゅぐちゅと友奈ちゃんの秘所が音を立て始め
吐息は熱を持ち、頬も上気する
友奈ちゃんの体は先を求めて腰を僅かに浮かせて
抽送する指が逃げないようにと締め上げる

「良いよ」

暖かくて柔らかい蜜壺の内側を優しく引っ掻くと
びくっとして媚声を漏らす友奈ちゃん
もう体は完全にえっちな女の子
人差し指をぐねぐねと動かして
友奈ちゃんの体の内側をかき混ぜていく

「あっ、はっ、……んっ……ふぅあっ……あんっ」

快楽に呼吸が危うくなって
もうすぐ果てにたどり着くのだと知って
私は自分の頬に水気を感じて首を振る

「友奈ちゃん」

どうして目を覚まさないの?
どうして気付いてくれないの?
そんな鈍感だから……

違う

これは私の弱さ
同性に恋をした
憚られる思いを抱いた
それを捨て去れない私の弱さ

「友奈ちゃんの体……汚しちゃった」

ぬちゅぬちゅと、ぐちゅぐちゅと
婬猥な音を奏でる友奈ちゃんの体
呼吸はより熱く、より色っぽく、より荒くなっていく

「ごめんね」

友奈ちゃんの敏感な所を一捻り
びくびくびくっと震えた友奈ちゃんの眉が動き
空気を漏らす口から唾液が溢れて

「っーーーーー!」

露を吹き出し、爪先まで体を引き伸ばし
腰が浮いて、仰け反る
私の手はもちろん、下着とパジャマを巻き込んでびちゃびちゃに濡らす

「……………」

えっちな匂いのする露は罪の味
引き抜いた右手を舐めて、友奈ちゃんの穢れを楽しむ
まだまだ体は火照っていて
友奈ちゃんの顔も寝息も熱っぽい

「友奈ちゃん、朝だよ」

いつものように声をかけると
友奈ちゃんは目を覚ましてすぐに違和感に気付いて秘所を布団ごと押し潰す

「あっーーーー」

可愛い友奈ちゃん
お馬鹿な友奈ちゃん
果てたばかりで敏感なのに
そんなことしたら……またしちゃう

「んぅぅぅぅぅぅッ!!!!」

唇を噛み締めて、俯いて
必死に声を圧し殺した友奈ちゃん
でも、もう駄目
こうなったら止められない

「っ、と、東郷さん出ていーーーー」

友奈ちゃんは言い切れず
目を見開いて、涙を溢す

「駄目ぇぇぇぇぇぇぇッ!」

友奈ちゃんの悲鳴
それに隠れて溢れだす水音が聞こえて
酸味の強い臭気が鼻をつく

「なにも言わないで……お願い、東郷さん……」

涙を溢す友奈ちゃんの表情は言葉にしがたい程に酷かった
悲しい涙を流しているのに、友奈ちゃんは笑っていた
虚ろな瞳で……笑っていた

「私……先に行くね」

友奈ちゃんの返事を聞かずに部屋を出る
友奈ちゃんが出ていく事を望んでいたからじゃなく
私がその場に堪えられなかったから

「あれが……貴女の望み?」

違う、違う違う違う違う違う違う違う違うーーッ!
友奈ちゃんともっともっと仲良くなりたかった
友奈ちゃんの事が心から好きだった
だけど世界はそれを邪な事だと言うから……

「友奈ちゃんの心を壊した……」

違う
確かに友奈ちゃんの心を壊した
でもそれよりも先に私は大切なものを壊してしまった
だからこうなった
こんな事になってしまった
ただそばにいるだけで、満足出来なかったから

「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

人知れず私は叫び声を上げる
誰かに気付いてほしくて
誰かに罰して欲しくて
誰かに助けて欲しくて

でも誰にも見つけては貰えなくて
壊した大切なもの……
私の想いと心は黒く染め上げられてーー砕け散っていった

友奈ちゃんは昨日、学校に遅刻してきた
色々と片付けないといけなかっただろうし
お風呂にだって入らないといけなかっただろうし
心の整理だってきっと……必要だったから

「ごめんね美森ちゃん。今日は大丈夫」

友奈ちゃんのお母様は心から申し訳なさそうに言う
申し訳ないのは私だ
友奈ちゃんを傷付けたのは私なんだから

「顔見るのも……」

言おうとしたことが解ったのだろう
お母様は首を横に振ると
友奈ちゃんの部屋の方角を見つめる

「朝はもう……誰にも見られたくないって」

お漏らしまでさせたのは私じゃない
でも、そうなる事が解っていた
解っていたのに……私は友奈ちゃんを果てへと導いた

「そうですか……」

もう少し、無意識に快楽を刷り込みたかったけれど
会うことが出来ないなら、仕方がない

「ここで待ちますね」

快感を覚え、蜜の味を知った
だから友奈ちゃんの体はきっと求めてる
毎日毎日、痺れさせてくれる快感を
そしてそれを与えてくれる人を

「おはよーっ!」

元気良く部屋を出てきた友奈ちゃんに笑みを返すと
友奈ちゃんは気まずそうに顔をしかめて俯く
親にでさえ知られたくないような恥態を見られたんだから当たり前だろう

「おはよう、友奈ちゃん」

極めて普通に声をかける
あんな醜態を晒して
汚い匂いを嗅がせて
音を聞かせてしまった相手の何一つ変わらない態度

「う、うん! おはよう東郷さん!」

友奈ちゃんはぱぁっと明るい表情を浮かべて
いつも通りの挨拶を交わす
友奈ちゃんはより私を信頼するだろう
より大切にしてくれるだろう

「じゃあ……行こう、友奈ちゃん」

舞台は寝室から学校へ
標的は身体から心へと変わる
お漏らし友奈ちゃん
えっちな友奈ちゃん

「ふふっ」

邪魔な心が消えて、晴れ晴れとした私の内面が
思わず笑い声を漏らす
もうすぐ、友奈ちゃんは私だけのものになる
貴女が望んだように、私しか見えなくなる

……本当にこんな望みだったの?
誰かの声が聞こえて振り向くと、友奈ちゃんの笑顔が見えた

「東郷さん?」

友奈ちゃんの疑問になんでもないと告げて前を向く
私の本当の願いが今そこにあった気がする
けれどもう……私には解らなかった

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最終更新:2015年06月09日 10:46