おめでとう、捨てる手間が省けたではないか



許せぬ、許さぬ、これほど醜悪だとは思わなかったぞ人間ッ!
泣いて喚けよ、決して逃がさぬ。必ず殺す、私が殺す、今この手で、
 キサマを、八つ裂きにしてもまだだ足りぬ足りぬ足りぬ――――!!


「沸点の低いことだ。欧州の主とは思えぬな、ジョージ・ゴードン・バイロン」

「五世紀も生きてその様か。詫びよう、猿より下等とは気づかなかったのだ……
 低脳に合わせて会話をすべきだったな。 許せ」



アリヤ√、姿無き襲撃者によって紅蓮の焔に焼かれたホテル・カルパチア。
運よく脱出できたニナが、その襲撃者の白い杭で一瞬のうちにゴドフリを失い、
“格の違い”を思い知らされ立ち向かう気力を奪われる中、同行していたバイロンは愛する父とのを奪われた事に激怒していた。
そんなバイロンから向けられる悪意の波動さえ、そよ風のように受け流すクラウスが、最高の笑顔を浮かべて藍血貴(年寄り)に言い放った最大級の侮辱。


────無論、クラウスはただ挑発しただけでなく、猛悪な存在であるバイロンと万全な状態でぶつかることを避けるための策の一つだった。
※この狩人は特殊な訓練を受け、『頭の螺子の代わりに決意という名のイカれた釘』(byお嬢)がぶっ刺さっています。決して真似したり試そうとしないでください

自分が爆破した屋上の「ガラクタ」が、眼前の吸血鬼にとっての地雷だと見抜き、
同時に純粋な肉体の性能のみ(・・)では上をいくバイロンに、枷を与えるべく忌呪たる光を放つ火炎に身を投じていた。
常に逃走を図れる位置を確保した上で、彼は影の獣に近い姿に変じたバイロンに対し、
思考能力が完全に失われるまで、言葉で嬲りながら分析を続ける。
そして、着実に消耗を繰り返させ、変化する状況や他者すら利用しながら“嵌め殺す”。


覚醒したアリヤも、こうした師の思惑を理解して、遭遇した外れのバイロンを、
本命(おもいびと)に贈るはずだった多数の爆薬の罠に誘い込み、翻弄していた。


典型的で、ありきたりで、凡庸な吸血鬼……そういうものは見慣れています。がっかりしました。萎え萎えです」

「年月を無駄に重ねてぶくぶくと肥え太っているようですが、
 その贅肉、少し削ぎ落してはどうでしょう? あなたはまるで膨れ上がった風船のようですよ」

「脆くて、軽い。本当に、中身のないことです」

「ああ、なんだ。そういうことでしたか────つまりあなた、師に見逃された(・・・・・)クチですね。」

「では私もそれに倣うとしましょう。
 さあ、見逃してあげますから、どうぞ尻尾を巻いて帰ってください。」


本編より

「おお────アレ(・・)は貴様のものだったか。すまぬな、(ごみ)か何かと見間違うたわ」

(ごみ)以外に何と呼べばいい? それとも役に立たぬガラクタか?
 どちらにしても大した差異などありはせん。
 よって、喜ぶがいい……俺が綺麗に焼き払ってやったぞ」


おめでとう(・・・・・)、捨てる手間が省けたではないか」





  • 伯爵「廃品回収に来ました」 -- 名無しさん (2018-08-22 20:51:48)
  • 煽り力たけえwww -- 名無しさん (2018-09-04 21:26:03)
  • オイ反転文字wwwwww確かにそうだけどさぁwwwwww -- 名無しさん (2018-09-15 21:06:18)
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