だから、我慢しないで……わたしを────たべて



アリヤ√、死が確定された試練へと赴く少女が求めた、願いの言葉。


闘いへの決意を固め――濡れた瞳で、少女は愛しい天敵(はんりょ)に願う。


「ですから、抱いてください。勇気がほしい。 ほら……震えてるんですよ、私」

「怖くて怖くて仕方がない。
勝機も見出せない存在と戦うことが、恐ろしいんですよ。情けないですよね」

「きっかけが欲しいので、景気づけです。 あなたの欲望で、貫いて」

その指は次第に頬から胸へ、艶かしく、薬で興奮状態にあるトシローの躰をなぞってゆき、


「夢見る乙女を卒業して、
現実に立ち向かう女になりたいのですよ。 だから、さあ、トシロー……」

甘い匂いを漂わせ、華奢な肉体をすりよせるアリヤに、トシローはしかし、ギリギリのところで欲望を押しとどめる。


「お優しい狩人だな、俺を狩る絶好の機会だろうに」

「ええ、当然。今も狩りたいと思います。
あなたを(あい)して、抱きしめて、私だけのものにしたいと想う気持ちに嘘はない」


「ですが……そんなことをすれば、結局は餌やり(・・・)ですよ。
死ねばアレに奪われるのに、どうして殺すことができますか」


そうして、彼の首筋に静かに口づけながら―――真っすぐに男を見つめて。


「それにですね、これは極々単純な女心の話です……」


「私があなたに抱かれたいと想う気持ちにもまた、嘘はないのですよ、トシロー」


……その言葉は、優しささえ感じるように、二人の間に穏やかに染みわたった。


一連のアリヤの振る舞いに、トシローの獣欲はついに臨界寸前に至る。
この誘惑する少女を、啼かせたい―――と。


そうして……最後の仕上げとでも言うように、


「だから、我慢しないでトシロー。ほら・・・・・・んっ────


アリヤは自らの衣服の下から水音を響かせ、濡れた指先で(けだもの)の唇に触れて―――



「わたしを─── た べ て 」



その甘く蕩けるような声に引き寄せられ、トシローは獣の本能をむき出しにした―――




  • ナギサ「・・・わたしを―――― た べ て 」 -- 名無しさん (2018-05-29 02:13:53)
  • アイザック「俺の漢に手を出したな!」 -- 名無しさん (2018-05-30 22:46:45)
  • 物理的に食べられた娘もいるのに話題に挙がんねぇ! -- 名無しさん (2018-06-19 20:37:36)
  • 虚空のバロックの話題少ないよねぇ… -- 名無し (2018-07-22 20:21:14)
  • 加護ちゃん‼️食われた加護ちゃん‼️CD表紙を飾った加護ちゃん‼️ -- 名無しさん (2019-01-28 08:35:59)
  • チトセ「だから、我慢しないで……わたしを────たべて」 -- 名無しさん (2020-05-23 19:14:44)
  • ↑(たべるのは)お前じゃい! -- 名無しさん (2020-05-23 19:25:42)
  • ※なお事後のアリヤの発言(要約)『あなたのソハヤ丸剥製にして残したい位気持ちよかったです❤️』』 -- 名無しさん (2020-05-23 21:12:00)
  • はーい英雄ご一行さまはバイロンさんに喰われるか、サキュバス狩人に資格を性的にもぎ取られてくださーい(事務的 -- 名無しさん (2020-05-23 21:17:52)
  • 実際このあとのエピローグでは割りと育ってるアリヤ嬢…トシローさん、枯れたて本当なんですか……(疑惑 -- 名無しさん (2020-05-23 21:23:18)
  • 夜毎に襲撃されるのも、やっぱり一回手付けちゃうからー…… -- 名無しさん (2020-05-23 22:03:49)
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最終更新:2021年11月19日 11:51