事情を知らぬ者から見れば 英雄に救われ、その背を追おうとする 帝国の未来を担う 若き俊英の頼もしき言葉。
事情を知っている者からすると 見舞われた悲劇に心が壊れてしまい、偽の記憶を作ってそれを信じ込んでいるとしか思えない大変痛ましい発言。
この言葉を聞き、同じく英雄への憧憬を植え付けられていたグレイは 「俺も男だ。憧れた背中を目指す誓いってのは身にしみるほどよくわかるぜ」と共感する発言をして
アッシュの真実を知っているアヤは 「それは……」と 何か可哀想な人やあまりの悲劇に心が壊れてしまった大変に痛ましい人を見るかのように顔を曇らせるのであった。
この後事情を知らぬグレイとの会話は続きグレイの「英雄に成ろうとしたものは成ろうとした瞬間に失格であるという理屈的にはどうなんだ」という問いかけに対してアッシュは己の信念を語る
「最初から限られた人間にしか頂点には至れない。そんな言葉を壊したいからこそ、鋼の英雄になりたいのだ」と。
「始まりが憧れでも、嘘であっても、どれだけ無様であろうとも、たどりつこうと足掻く間に生まれる意味は決して嘘ではないんだから」と
彼を このような痛ましい姿にした元凶が 心の底から寿ぎ喝采を送るであろう信念を語る。
そんなアッシュに貴方のその記憶偽物ですよなんていえるはずもないよね、うん
ちなみにライターの 高濱亮曰く、この時アッシュが語った信念は植えつけられた記憶や調整が原因ではあるものの何から何までが偽物というわけではなく
彼自身が抱えていた未練が顕在化したものではあり、だからこそそういった心理すらも計算に入れて人を思い通りに動かすのがギルベルトの悪辣さとの事。
本当に可愛気がねぇな、あの糞眼鏡は。だからてめぇは英雄になれねぇんだよ、かーぺっ
また光を目指して飛んだ経験があったからこそアッシュが己の答えへとたどり着くことを出来たのを考えれば彼が自分で語ったように
始まりが憧れでも、嘘であっても、どれだけ無様であろうとも、たどりつこうと足掻く間に生まれる意味は決して嘘ではなかったと言えるだろう。
だからといってお前のやったことが許されるわけじゃないからな糞眼鏡
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