『柩の娘』



『Vermilion -bind of blood-』の用語。
始祖リリスが造り上げたとされる三体の人形──マジェンタカーマイン、そしてスカーレット──の事。
顔や体型は共通の三つ子であり、髪型が異なる。
「最も美しい死者」として血族の社会では美術品として永く愛でられてきたが、その正体とはリリスによって創られた人造の縛血者
心臓を持たず、不死を宿し、灰になろうと蘇る無限の生命を持つ。

忌呪(カース)洗礼(バプテスマ)によって、力を失った彼女の目論見を成し遂げるための存在(どうぐ)であり、眷属の天敵たる裁定者(テスタメント)を生み出す存在である。
彼女らの《魅了の眸》は、力を蓄えた藍血貴(ブルーブラッド)でさえ支配できる力があり、作中ではエレコーゼはマジェンタに、
バイロンも当初意地で堪えたものの、カーマインとマジェンタの二体に押し切られる形で、どちらも噛まれて裁定者と化している。


三体とも、リリスが己が肉体を元に遺した魔神器を宿している。
体内の魔神器からはリリスの血液が湧き出し、命のない人形である『柩の娘』はそれを動力源に活動する。
《柩の娘》を覚醒させられるのは、神祖リリスに近い高位の血統を持つ縛血者のみである。
本編開始前はカーマインニナが、マジェンタバイロンが所有していた。
そして、《伯爵》自身は切り札として、特別な“加工”を施したスカーレットを手元に置いている。
バイロンは柩の娘と裁定者を、その仔であるケイトリンは裁定者を親の血の力によって使役したが、実質的な管理者である《伯爵》が出現してからは容易くその支配権を奪い取られている。

柩の娘は、縛血者を裁定者に変える事で、変貌した者や彼らに殺された者の魂を回収し、
また血を与えた(仮の)所有者に対しても、回収の効率化を図る為に、《伯爵》のような魂の吸収能力を付与させる事ができる。
バイロンがグランド√で見せた強化・変貌もこうした機能が関係していると考えられる。


そして――その本来の使用方法は、《柩の娘》を取り込むことで器そのものを始祖と同一の器物へ新生させること。
これによりカーマイン・マジェンタを取り込んだ《伯爵》はさらに高次の存在へと至っていた。

リリスの計画では、三体全てを取り込んで完全な“器”となった伯爵が、縛血者全てから回収した魂の欠片を吸収し『回帰』を果たす、とされていたようだが……




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最終更新:2020年11月02日 01:11