殲姫装鎧 - 昏式･高濱作品 @ ウィキ

アーマード・コッペリア

「己が弱きを知るがいい、それ即ち強さなり……か。
───本当に、最近恥ずかしいことばかりだわ」

Status

Power：5
Hardness：7
Speed：7
Generate：7
Consumption：2（影装の精神汚染を克服した場合、+2）
System：3

「どうして父母は救われなかった」という慟哭。
「誠実さを、善を、本当は信じていたい」という捨てきれぬ純真さ。
そして何より「あの日に戻りたい」という偽り無き本音(弱音)によって生まれた青砥 美汐の影装。

鉄姫を操っていた輝装と異なり、美汐の全身に刻鋼が展開される。
特別な機能は一切持たない代わりに大幅にパワーとスピードが向上する。
数ある影装の中でも非常に特殊な形態であり、有する能力も破格。
外見的に心装真理の全身装甲に酷似している通り、その能力の実態は「擬似的な真理仮到達」と言うべきもの。
強化された膂力は美汐の気性を反映したように荒々しく暴力的であり、主な武装は爪と脚部のブレードによる直接攻撃だが基本性能の上昇は著しく、単純な総合能力的には影装最高峰と断言しても良いだろう。
入り組んだ市街地では、かなりの敏捷性を獲得するイヴァンの影装にさえ追いつくほどのスピードを誇り、乱丸のメカや母艦を次々と破壊してのける暴れっぷりを見せ付けた。
これだけ桁外れの性能を有していながら燃費や運用上これといった欠点がない、能力面だけ見ればまさに最優とも言うべき影装なのだが……

ここで唯一のデメリット、「際限無き精神の強制高揚」という点が最大のネックとなる。
この影装を発動した途端、美汐の正気は時間経過と共に食い潰されていき、恨み言と憎悪を周囲に振りまきながら戦い続ける羽目になる。
暴走状態のカウントダウンは刻一刻と進んでいき、トラウマのフラッシュバックから始まり、今の彼女を形成した辛い思い出が幾度も脳内を駆け巡る。
そしてその葛藤を体現するかのように、身に纏ったはずの装甲もまた火花(悲鳴)を上げて軋んでいく。
「敵は許さない──でも、こんな自分は相手と同じ」
「戦いを好めるものか──けれど、弱ければまた失ってしまう」
二律背反の軋轢に自我は傷つけられ、鬼女の如く吼えながらも、童女のように泣き叫んで暴れまわる。
当然正気を失えば失うほど技のキレも翳っていくので、最後は精も根も尽き果てて抜け殻のように潰える可能性は大きい。
よってこの精神汚染を克服し、呪縛を断ち切れるかどうかで、使いこなせるか自滅するかが分かれるのだろう。

もう逃げない。そして立ち向かおう────

己の悲痛な宣誓が胸を突く。心の傷は未だ癒えておらず、一言口にする度毎に鋭い痛みが走る。
だけど。どれだけ悲しくても、空しくとも、涙をこらえながらでも……私は気高く在りたい。

───ええ。自分は鬼を喰らうために、今一度鬼となろう。

醜い顔になるだろう。恐ろしい鋼鉄になるだろう。
素顔のままで立たねばならず、正真正銘の本音(よわさ)で戦わねばならないけど。

……見くびらないで。

私の愛している人は、そんな姿だって大切だと笑ってくれる素敵な人で。
私を信じてくれた友人は、決してその想いを嗤うような人じゃないから。

詠唱

展開(エヴォルヴ)！

「認証───汝が陰我(イド)を問う」

我が名は鬼姫。怨敵を滅ぼさんが為に鬼と変わりし者なり。

血骨(ほね)を噛ませ、魂を供物に、求めるはただ敵の血潮。

混(ま)じりし我が前にはただ屍山、我が後にはただ血河。
猛れ刃よ、我が道を拓け

「受諾───素粒子生成」
「影装展開開始」

心装

影装・殲姫装鎧(アーマード・コッペリア)

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• 何気に影装の悪影響克服してるのが本人√でもマレーネ√でもジュンが切っ掛けって辺り、色んな意味で美汐の鍵になるのがジュンなんだろうな。 -- 名無しさん (2015-04-07 05:31:32)
• 美汐√でのジュンの死に際の台詞は項目立てようかと思うくらいには好きです。 -- 名無しさん (2016-12-07 22:02:55)
• 美汐の影装が真理に近いこういう形態なのは、何よりも美汐の根幹にあるモノが影装を構築するイドだからなんだろうな。ただ、仮に彼女が真理に到達出来るとしたら何となく母親になって以降な気がしないでもない。まぁその時点じゃ永久機関喪失してるから戦闘も何もあったものじゃないんだけど。 -- 名無しさん (2017-06-28 13:57:43)
• 人形走らせるより自分で殴った方が早くね？だな -- 名無しさん (2017-07-25 15:52:32)
• これが一番真理段階能力の予想が難しい。 -- 名無しさん (2017-10-25 22:37:03)
• ↑他者を弄ぶ弱肉強食の悪の力を持ちつつ、己を律し誠実と正義に生きる者……つまり怪人の力を正義に使う仮面ライダー的なものになるかもしんない -- 名無しさん (2017-10-25 22:57:06)
• ヒロイックエイジのベルクロスみたいなのになりそう -- 名無しさん (2017-10-25 23:47:51)
• 「悪人になりたくないのに、奪われたくないから悪人のように戦ってる」って子だから、明確に「自分はあの悪人達とは違う」って思えるような戦う理由を見つけないと真理段階に至れないんじゃないか、って気はするよね。その点、↑5の方が言ってるように、「母として我が子を守る」とか、「自分の大事な夫やその仲間を守る」とか、「明確な守るべき相手を自覚して、それを守るために戦うことが正しいと心から思えるようになること」が真理段階への鍵なんじゃないかって、個人的には思ってる。 -- 名無しさん (2018-02-11 10:09:44)
• 美汐の真理、どう考えても戦場とは縁遠い日常の中の穏やかな営みとかそっち方面を連想しちゃうんだよなぁ。この子もやっぱり戦ってちゃいけない子だし。 -- 名無しさん (2019-07-23 22:46:45)