血の縛り



『双血の墓碑銘』の用語。
作中世界を支配する、強大な力を持つ吸血種が抱えている特異な法則。

血族は自らの血統の上位に位置する者であれば、たとえ世代が一つ違うだけであったとしても、その者の命令には逆らうことができないという縛りに支配される。一度命じられた“縛り”は、その者にとって呼吸することと同義と言われ、ほとんど個人の意思のレベルでは抵抗できる余地がない。
そのため、古い世代に遡るほどにその権力を損なう行為は困難となり、国家体制は盤石のものとなっていく。

しかし、吸血種十二氏族のうち、ユダ氏族のみは、この血族を統制・支配する上位下位の理を崩す行為が可能であり、古来より権力者から危険分子として徹底的に排除されてきた一方で、下剋上を願う新興勢力には殺し屋として活用されてきたという事情があるという。
作中でも、ヒコックは米国が欧州勢力から独立を果たした裏には、そうした《血の縛り》を逸脱した者達の働きがあった可能性を示唆している。

縛りの内容は“動くな”という非常に簡潔な制限から、幾つかの条件付けを含んだ行動の指示など様々なものを指定できるようである。
また、《血染ノ民》に対してもこの縛りは適用されており、非血族国を侵略する際、その国の人民を一方的に転化させて自国の“使い捨て”の戦力へ変貌させる手法はかなり用いられている。



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最終更新:2021年12月17日 16:18