吸血種





“吸血鬼”“不夜の血族”“吸血の眷属等とも呼称される、西洋社会の支配階級を占める人外の種族。
血族と人間が魂の合意を交わす《洗礼》によって、人間は吸血種族へと転化する。
(ただ、下記にもあるが血族となって年月が浅い場合、または魂の合意がない場合においては正統な血族ではなく、準血族とも言うべき《血染ノ民》へと転化する)。
二千年前始まりの存在である《真祖》から直接《洗礼》を享け“不死”の力の欠片を与えられた黎明(始まり)の使徒達からその血統は分かれており、現在は十二の氏族が存在している。
そして滅びから自分達を救った神として《真祖》を崇め、彼の齎した『奇跡』とそれを広めた(『裏切り者の一人』を除いた)十一の使徒の活動を讃え、様々な形で教えを伝播させていった(日本・戦国時代の宣教師の来訪等もこれにあたる)。


種族としての特徴は、

  • 血の縛りという血統上位者が下位者を絶対的に服従させられる法則の存在。個々の意思を越え血に訴えかける上位者の命令には逆らえず、危害を加えることもできない
(ただし、その法則を無視できるとされる氏族や、異なる血統の者が結託し新たな国家を建設した米国のような例もある)。

  • 人間の血を摂取する事で活力を補充する(血族同士でも不可能ではないが、十分な効果を得られない。また直接人間を咬む行為に代わり、血晶という加工した食物として補充する手段もある)。
 人間時代と同じく通常の食事を摂取する事もできるが、基本は血が力の源。不足すれば次第に暴力衝動や性的な欲求を制御できなくなる。

  • 基本的な外見は人類種族と異なるところは多くないが、紅く輝く瞳と白皙の肌、そしてまるで“牙”のように発達した犬歯が特徴的といえる。
 身体能力は常人と比べてかなり強化され、また四肢や胴の切断といった肉体の損壊を受けても、容易に接合あるいは再生させる事も可能。
(これらの能力はより長き時間を生きた血族ほど強まるとみられる)。日光の下を動いても変調をきたすことはなく、十字架やニンニク、流水を苦手とする事も無い。

ただ完全な不死身という訳ではなく、銀は彼らの肉体にとって致命の毒となる他、首や心臓といった急所の破壊、杭などを心臓に受けた状態で多量の失血などが発生すれば死に至ってしまう。
また、転化してから百年前後の期間を経て初めて、上記の《洗礼》行為を行うことが可能となり自らの眷族を増やすことができるが、
そこからさらに百年~二百年ほどの年月を重ねると、聖別と呼ばれる血族として不可避の試練が肉体に訪れる。
躰に強大な負荷がかかり、ここで四割ほどの血族は死亡、直ちに灰となって消え去ってしまうという(この聖別により、血族の増大が過剰にならない面もあるという)。

――強靭な肉体と精神を有した者、さらにその中でも“命よりも大事な”生きる理由を見出せた、ごく一握りの者が聖別を生き残り……
死と向き合い、魂に刻みこんだ真理を固有の異能――墓碑銘(エピタフ)――として行使できるようになるのである。



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最終更新:2021年12月15日 09:05