万象無為なるかな、我が暴虐の愉悦

レック・ミッヒ・イム・アルシュ


「ひたすら卑しく、醜い剣よ。だが、我はその醜さこそが我なりと受け入れた」
「この醜剣をもって、己より才ある者の美しき天剣を打ち砕く───その一念こそが、まさしくワシの《墓碑銘(エピタフ)》なのだ」

「我が墓碑銘をここに謳おう───万象無為なるかな、我が暴虐の愉悦(レック・ミッヒ・イム・アルシュ)


歴戦の傭兵たる吸血種ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲンが揮う墓碑銘(エピタフ)
闘争の世界における凡才を嘆き悔やんだ果てに、己の才を諦め、どれほど醜くとも強者(天才)を斃したいと願う恐るべき戦狂いの執念。
――“節度や美学など無用、いかなる手段を使ってでも己以上の強者――天才を喰らう”という非才愚物の渇望が生み出した異能。
結果発現した能力は、刀剣防具、果ては銃砲に至るまで、自らの血液を注入させた鉄腕をあらゆる武装に変形させるというもの

作中では武器破壊用の対破砕剣(ソードブレイカー)や盾、ガトリング砲やアームストロング砲など……様々な武装へとその形を変じさせている(銃砲の弾も、体内の自らの血を用いて製造している)
特に銃火器に関しては、ベルリッヒンゲン自身も卑しく残酷な兵器と語るほどだが、傭兵はその無慈悲なまでの性能を存分に奮い嗤いながら鮮血に酔うばかり。
加えて、ベルリッヒンゲン自身が聖別を経た長命の吸血種である事からその再生力、身体能力は圧巻の一言。
武装を再構成する際に伴う異能の隙さえも、強引に突き進んでいくのみ。
卓越した剣の才と戦術眼、そして対吸血鬼用の銀の武装を以て立ち向かう沖田に対し、
心の底から戦の愉悦を求める鬼は、不死の肉体と無尽の武装によってどこまでも卑しく醜く勝利を勝ち取らんと咆哮する。



  • なんというか、これを読むだけだとアイザックの能力と近いイメージがあるな。とはいえアイザックとやり合ったら威力で越えても才能とか性能とかでは測れないこのラインの意志力で押し切られるイメージもあったりする。読んだ人的にはいかに? -- 名無しさん (2020-07-27 19:31:22)
  • ↑この作品は意志の力での覚醒自体はあるが、昏式さん単独ライティングだからそれこそヴァ―ミリのリアル重視のノリに近い。それとアイザックの能力は有している血液の量に比例するが、此方は義手が変形するだけだから継戦能力で言えばこちらが上、後執念の力で言えばこの能力の所有者は天才崩しの執念があるから割といい所行けるんじゃないかな -- 名無しさん (2020-07-27 19:37:50)
  • 墓碑銘でコイツが一番に内容が作られたんだね -- 名無しさん (2021-04-01 23:17:48)
  • やってることもはや錬金術だよねこれ… -- 名無しさん (2021-10-12 07:20:25)
  • 一撃だ… -- 名無しさん (2022-09-05 00:09:54)
  • 一撃? -- 名無しさん (2022-09-06 07:13:25)
  • ↑お隣の07年版のマキナ(キャラ名がこれと同じ)のネタ台詞。そういやあっちのキャラ、本名はミハイルヴィットマンで異名はマキナなのになんでベルリッヒンゲンを名乗ってたのかイマイチピンとこなかったな -- 名無しさん (2022-09-06 11:37:18)
  • ↑黒円卓は名前が複数あってマキナだと本名ミハエル魔名ベルリッヒンゲン聖遺物マキナ役職黒騎士。他と違って聖遺物の名前で呼ばれてるだけ -- 名無しさん (2022-09-06 13:35:30)
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最終更新:2022年09月06日 13:35