《ゲームマスターとして、君に一仕事お願いしたいんだが……》
《元GM佐伯正己を更迭したまえ。対GM用の限定解除はもう君に上書きしてある》
「阿笠忍、了解しました!」
忍が違反者に対し発動した光景を見ていた零示の見立てでは、
その主な効果は、対象への重度のスタン、強制的なアームズ封印の効果を乗せた必殺の一撃を必中させる、というもの。
――緑色に輝く光の粒子が刃に収束……裂帛の気合を乗せた声が響き渡ると同時、その身は違反者の只中を駆け抜ける。
――それはあり得ない加速。爆発的という形容でもなお足りない。
――閃光を宿した刃が空間を奔り、一瞬の内に目標全員の胴へクリティカルヒット。
――僅かな静寂が場を支配し…大柄な体躯の男たちが、まるで事切れたかのように次々とその場に崩れ落ちた。
体制のルールに謀反を起こす者が現れた時に、その場で何よりも必要とされる術。
相手のレベルが幾つであれ、それとは尺度自体が違う……システムを味方につけた一撃。
GMだから敵わない。GMだから粛清できる。正規プログラムと一般仕様とでは土台が違うという事を示すもの。
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しかし、 仕様外のボスというルール外のルールに則った存在には効果を出せず、
また、システムの枠を飛び越えた 零示と レオナの直接対決でも開始と同時に両者共にこのスキルを放ち……
前述の封印効果がまったく無効化されて、双方ともに枷から解き放たれたことを実感するための 確認材料になるなど、
なかなか物語上難局やここぞという時には力を発揮できていない不遇なスキルかもしれない。
一応、忍ルートでは彼女が痛快な一閃を放つシーンもあるが、その直前に ある人物が(Type-0持ちの零示の協力もあったとはいえ)とんでもない所業を成し遂げているため、ここでもある意味見せ場を奪われているかも……
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詠唱
″Game Master″ 限定解除《エグゼキューショナー》!
最終更新:2021年03月22日 09:19