主に血液疾患を扱う科です。
白血病・悪性リンパ腫などの血液腫瘍はもちろんのこと、ITP・TTPなどの凝固異常、血液系統の自己免疫疾患、貧血なども扱います。
施設によっては膠原病内科や腫瘍内科と一緒になっていたり、悪性リンパ腫などは総合内科で扱うこともあるようです。
目に疾患が見えづらい、よく知らない検査項目が多い、各施設ごとでレジメン(=化学療法の組み合わせのこと)に独自のものがあって手持ちの教科書に載っていない・・・
他にも種々の理由から血液領域は苦手に思われることが多いようです。
血液内科の疾患の治療はまだ日進月歩であり、自分の知らないものが次々とアップデートされていく、というのもその理由の一つでしょう。
しかしながらその分、第一選択に用いられるような治療は世界共通であることが多く、何が重要で、多用されているか把握できれば苦手意識はかなり改善されます。
また、認定内科医や内科専門医の試験でも血液内科の領域は頻出なのでしっかりローテート中に勉強できると後々楽です。
本来は良い書籍があればわかりやすいのですが、大型書店の医療関連コーナーでもあまり血液疾患に関する書籍の取り扱いがない場合が多く
このサイトで本をご紹介することでカバーできればと考えています。
これにはいろいろな意見があると思いますが個人的には以下に意義があると考えています。
・血液疾患に気付けるようになること
☞これは後述の血算の読み方、とも共通するかもしれません。
・化学療法の基礎を学ぶこと
☞他科でももちろん化学療法を行う科がありますが、血液内科では特に強力な化学療法を行っています。
そのため化学療法の基礎・極限を学ぶのに良いチャンスです。
・血算・凝固の読み方に強くなること
☞血算・凝固は内科を続ける限り必ず必要な知識です。この二つに強くなるだけでも収穫といえるのではないでしょうか。
鉄板としては
・血液病レジデントマニュアル(第2版)
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・血液診療の鉄則
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が良いのではないかと思います。
血液レジデントマニュアルは鉄板中の鉄板で、第1版の時からとても評判がよく内容もすばらしくまとまっており、かつ安価です。
もし、予算の関係などで一冊しか購入を考えていない場合は血液レジデントマニュアルが良いでしょう。
ただし、この本は実用に特化しているため、教科書的な役割は果たしていません。
そのため教科書としての一冊を探している場合は血液診療の鉄則が内容・バランスともに優れているのでおすすめしています。
余談ですが,血液診療の鉄則を書かれている岡田先生の本にはわかりやすい名著が非常に多いです.
気になったらぜひ手にとってみてください.
とりあえず、迷ったらこの2冊で問題ないでしょう。
また,このサイトの冒頭で血液内科ローテートで学んだらよいものとして血算・凝固をあげましたが,それぞれに関連する書籍としては
「血算の読み方・考え方」「しみじみわかる血栓・止血」をおすすめします.
前者は血算の読み方を何段階も深いものにしてくれます.はじめてこの本を読んだとき,血算からこんなに多くを知ることができるのかと目から鱗でした.
凝固は特に苦手意識を持つ方も多いと思いますが,かなりわかりやすく,難解な内容を噛み砕いてくれています.
血算と凝固についてはまずは下記の2冊が良いとおもいます.
・血算の読み方・考え方
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・しみじみわかる血栓・止血
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やられましたね.
そんなあなたには血液専門医テキストをおすすめします.
血液の道にすすむあなたに必要な基礎が網羅されています.
もしこの教科書の内容をすらすらソラで言えたらrespect間違いなしです.
決して安くない書籍ですが,内容を考えれば,なに,コストパフォーマンスは決して悪くないのです.
こっちの世界にようこそ!!
・血液専門医テキスト(日本血液学会)
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