あらすじ
ロボット技術のハッテンした都市、「幻想郷」。
この幻想郷に住まうロボット工学の第一人者、"エーリン"が自宅で死亡しているのが発見された。
死因は薬物によると見られる急性肝不全。現場はガチガチにセキュリティの張り巡らされた完全な密室に、エーリンの死体と、彼女お抱えのロボットが二台。うち一台である"てゐ"は、エーリンの目の前で機能停止していた。
C-5級私服警官"アリス"と、彼女の所有するロボット"魔理沙"は、事件解決のために"霊夢"市長に呼び寄せられ、同僚の"幽々子"とそのロボット"妖夢"とともに捜査にあたることとなる。
不審な点は大きく二つ。「何故ロボットしかいない部屋の中でエーリンは死んだのか?」「ロボット工学三原則の第三条により、自身を守らなければならないロボット・てゐは機能を停止していたのか?」という点である。
もう一台の博士のロボット"うどんげ"に事情聴取を続ける幽々子たちと別れ、アリスたちはエーリンの出資者であったスカーレット・マネジメント社へと向かう。アリスにはある心当たりがあった。
スカーレット・マネジメント社社長"レミリア"と面会するアリス。スカーレット・マネジメント社にはエーリンの他にもう一人"パチュリー"という高名なロボット工学者がおり、アリスは彼女を疑っていた。
多忙だというパチュリーに会うアポを取り付けたアリスたちは、それまでの間、エーリンを殺害した証拠を見つけるために動き出したのだった。
登場人物
アリス ・人間
本作の主人公。幻想郷のC-5級私服警官。「C-5」級とはランクの一つで、例えるなら日本警察における警部・警部補・巡査部長のうちの一つだと思えばいいだろう。
相棒として「魔理沙」というロボットを所持しており、これを大切にしているようだ。
今回の事件に関しては本来は管轄外だったが、ロボット工学の第一人者が殺害されたという今件を重く見た市長が呼び寄せたらしい。
今件の犯人としてS.M.社お抱えのパチュリー・ノーレッジ博士を疑っているようだが・・・?
魔理沙 ・ロボット
アリスの相棒で、ロボット。アリスとはそれなりにいいコンビのようだ。
幽々子 ・人間
C-5級私服警官で、アリスの同僚。相棒として「妖夢」というロボットを連れている。
今回の事件では管轄の刑事として捜査にあたっていたが、市長がアリスを捜査に加わるよう指示したためにアリスとは別の視点から犯人を追うことにした様子で、ロボットのうどんげから事情を聞き出そうとしている。
妖夢 ・ロボット
幽々子の連れのロボット。真面目な性格のようで、逆に不まじめな幽々子のお付としてしっかり仕事をこなす。
幽々子と共にうどんげから事情を聞き出す。
エーリン ・人間
ロボット工学の第一人者で、今回の被害者。「うどんげ」「てゐ」という二台のロボットを所持している。他人に弱みを見せない性格だったらしい。
今回の事件により、薬物による急性肝不全により死亡。ロボット工学の第一人者であったということで、市にも大きな波紋が広がったらしい。
ちなみに『東方Project』の八意永琳は不老不死という設定だが今作では普通の人間扱いで普通に死んでるので注意。
てゐ ・ロボット
エーリンお抱えのロボットの一台。
死亡した永琳の目の前で機能停止しており、もう再び動き出すことはない。三原則第三条により自身を守らなければならない彼女が、何故機能を停止していたのだろうか?
うどんげ ・ロボット
エーリンお抱えのロボットの一台。ただ少しドジらしく、うどんをこぼしたりと粗相も多いようだ。
こちらはまだ稼働しており、今件を悲しみながらも幽々子と妖夢から事情聴取を受けていた。
博麗霊夢 ・人間
幻想郷の市長。ロボット工学第一人者であったエーリンが殺されたことを重く見てアリスを呼び寄せ、事件解決にあたらせる。
レミリア ・人間
エーリンへの最大の出資者であるロボット関連企業、スカーレット・マネジメント社の社長。「咲夜」というロボットを所持している。「クライアント」のことを警察から隠したがっているようだが・・・?
咲夜 ・ロボット
レミリアの所持するロボット。警察であるアリスに対しても物怖じせず話しかけていた。
八雲紫 ・人間
謎の「クライアント」。レミリアがアリスから匿った人物。その正体は謎に包まれている。
最後のまとめ
第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない
またその行為を看過することによって、
人間に危害を及ぼしてはならない
Q:現場にはロボットしか居なかった。
第一条を守らせたまま、
人を殺させる方法は?
第二条
ロボットは人間に与えられた命令に
服従しなければならない。
ただし、与えられた命令が
第一条に反する場合はこの限りではない。
Q:第二条を守りつつ、人間から
聞かれても、犯人に不利になる証言を、
ロボットにさせない方法は?
第三条
ロボットは第一条および第二条に
反する恐れのない限り
自己を守らなければならない。
Q:抵抗した形跡も無く、
機能停止したロボット。
何故、身を守れなかった?
総評
- 遂に始まった蓮奈理緒作品第二の壁、ロボット工学三原則。
- 作品は明らかに推理モノといった雰囲気ではあるが、前述のようにあくまでガバガバトリックなので気楽に見ていただきたい。
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