戦闘ルール(通常)

■はじめに

このルールは基本的なルールであり,KPの指示がある場合は,ルールよりもKPの指示を優先するものとする。
また,ここに明記されていなく,かつ,KPの指示がない場合は,「クトゥルフ神話TRPG」及び「クトゥルフ2010」のルールを適用するものとする。
この場合,「クトゥルフ神話TRPG」と「クトゥルフ2010」でルールに相違がある場合は,クトゥルフ2010を優先するものとする。

 

■各単位の定義

1マス=1m。
ターンとは,DEX順で回ってくる,自分の取る手を選択できる時間のこと。
ポイントとは,自分のターンで行動する際に使うポイントのこと。
ラウンドとは,行動できるすべてのユニットがターンを終えるまでのこと。

 

■行動

●能動行動(アクティブ)

すべてのユニット(コマ)は特殊でない限り,1ターン当たりの行動ポイントは3ポイント。
移動する場合,1マスを動くのに1ポイント使用,3マスを一気に動くには全力でそこまで移動するので他の行動はできない。
行動ポイントが3ポイントあっても,1ターンあたりの攻撃回数が特殊なもの以外は,1回しか攻撃できない。
1回攻撃した後にポイントを使って移動することも可能。

●受動行動(パッシブ)

攻撃を受けた場合などに,1ラウンドに回避・防御・受け流し・隠れる・かばうをそれぞれ1回ずつ行うことができる。

それぞれの行動については「■防御行動」を参照。

●その他

○行動遅延

様子を見るなどして,行動順を遅らせる場合はラウンドの最初に宣言し,宣言分DEXを減らすこと。

 

■攻撃行動

●攻撃行動

銃器を除く,すべての攻撃は1ターンに1回のみ。通常は1ポイントのみの消費だが,矢をつがえる・リロードするなどの準備行動が必要な武器を使用する場合は,準備に1ポイント,攻撃に1ポイント消費するものとする。

●銃器

銃器に限って,1ターンの中で2回攻撃可能とする。

○命中率

攻撃する対象とユニットの間に「遮蔽物」があった場合,技能値に-20%の補正がかる。

・銃器が単発射撃のみの場合
短銃のような,自分の行動時に連続で攻撃できるものは1発/1ポイントで発砲が可能。

・銃器が単発,連射が選択可能の場合
サブマシンガンやアサルトライフル等の連射できる銃器の場合,
単発は1発/1ポイント,
セミオート宣言する場合は3発/1ポイント,
フルオート宣言する場合は6発/1ポイントとして判定する。
連射の場合,2発目以降は1発ごとに技能は,
セミオートの場合-5%,フルオートの場合-10%。
また,1発ごとに命中判定をする。

○ゼロ距離射撃

相手との距離がタッチの状態は強制適用。
自動成功とし,ダメージ+1D4追加する。
相手はパンチ,キック,組み付き,武道,近接武器で「受け流し」を行うことができる。

○未照準ルール

照準を定めないままの射撃。
2丁拳銃もこのルールを適用する。
弾数を2倍,技能値の1/3でロールすることができる。

●マーシャルアーツ・武道

すべての武道は,単体ではほとんど意味がなく,技能を組み合わせることで力を発揮する。
また,特殊攻撃の同時使用は不可能とする。

○組み技系

〈組み付き〉〈頭突き〉のダメージが2倍。
武道のみに失敗した場合,ダメージは1倍。

・特殊攻撃:サルト
対象を投げ飛ばす。技能値が60%以上のときのみ使用可能。
2足歩行の対象,あるいは小型の4足歩行の対象に対してのみ,サルトを行うことができる。
攻撃行動の開始前にのみ宣言可能。
〈武道:組み技系〉+〈組み付き〉による攻撃に成功すると,
即座に対象の衣服や腕をつかんで投げ飛ばせる。
この攻撃は〈武道:組み技系〉で防ぐことができる。
〈武道:立ち技系〉〈マーシャルアーツ〉の場合は技能値に-30%。
武道の技能値がない場合でも,武道の能力値で防ぐ。
対象はダメージ1D6+dbを受けて地面に倒れ,
更に[CON×5]ロールに失敗するとその場でノックアウトされる。
高い場所から投げ出した場合は落下ダメージを受ける。
ノックアウト効果のみを狙ったサルトはできない。

・特殊攻撃:タックル
対象に体当たり攻撃をする。技能値が60%以上のときのみ使用可能。
後述の「吹き飛ばし」を選択した場合,移動と同時に攻撃も可能。
すべての対象に対し,タックルを行うことができる。
攻撃行動の開始前にのみ宣言可能。
[STR×5]か〈頭突き〉のいずれかと,〈武道:組み技系〉の両方のロールに成功すると,
対象にタックルすることができる。
このとき,「組み付き」か「吹き飛ばし」を選択できる。
「吹き飛ばし」を選択した場合は,
行動ポイント1で,1マスを進むと同時に吹き飛ばし攻撃ができる。
対象は1D4+dbのダメージを受ける。さらに,3マス吹き飛ばされ,
[DEX×5]に失敗すると地面に倒れ,
[CON×5]に失敗すると,ノックアウトされる。
「組み付き」を選択した場合は,
そのまま組み付き状態に入り,対象は1D4+dbのダメージを受ける。
さらに,[CON×5]に失敗すると,ノックアウトされる。
「吹き飛ばし」を選択した場合は,
ノックアウト効果のみを狙ったタックルはできない。
この攻撃は〈武道:組み技系〉で防ぐことができる。
〈武道:立ち技系〉〈マーシャルアーツ〉の場合は技能値に-30%。
武道・マーシャルアーツの技能値がない場合でも,武道・マーシャルアーツの能力値で防ぐ。

○立ち技系とマーシャルアーツ

〈こぶし〉〈キック〉〈頭突き〉のダメージが2倍。
武道のみに失敗した場合,ダメージは1倍。

・特殊攻撃:ラッシュ
対象に素早い猛攻撃をあびせる。技能値が60%以上のときのみ使用可能。
すべての対象に対し,ラッシュを行うことができる。
〈武道:立ち技系〉あるいは〈マーシャルアーツ〉による攻撃が命中した時点にのみ宣言可能。
これにより,対象は痛みで動きを止めてしまい,
対象者は,[CON×5]に失敗すると,1ターンスタン状態になる。
攻撃者は,スタンの成否に関係なく,ラウンドの最後に行動ポイントを消費することなく,もう1度攻撃ができる。
この追加攻撃については,〈武道〉を持っている場合,受け流しできる。この受け流しは,1ラウンドの回数制限には含まれない。
ノックアウト効果のみを狙ったラッシュはできない。

・特殊攻撃:フェイント
対象に素早く2回のパンチ,又はキックを繰り出す。技能値が60%以上のときのみ使用可能。
すべての対象に対し,フェイントを行うことができる。
攻撃行動の開始前にのみ宣言可能。
1回目の攻撃は自動失敗となるが,対象は自動的に〈受け流し〉あるいは〈回避〉をしてしまう。
続く2回目の攻撃は,対象に回避/受け流しをされることなく攻撃できる。
ただし,防御側が〈武道〉でフェイントの受け流しに成功した場合は,フェイントを見破ったことになり,
2回目の攻撃も自動失敗となる。
ノックアウト効果のみを狙ったフェイントも可能。

○武道(指定武器種)

武器をよりうまく,丁寧に扱う技能。
この武道ロールを成功し,かつ,指定した武器種ロールに成功することでその武器の威力が2倍になる。
武道のみに失敗した場合,ダメージは1倍。
受け流しは武器の所有状況を問わず可能だが,この武道による特殊技はない。

●近接武器を使用した両手攻撃について

以下の技能を使用するものとする。

○〈武器・双撃〉

基本成功率0%,武器にかかわる武道・技能を40以上持っている場合は,基本成功率30%。
片手で持てる程度の長さの武器を片手に1つずつ持つ技能。
遠距離武器では宣言できない。
基本的に片手が塞がってると使えない。攻撃時,〈連続攻撃〉か〈同時攻撃〉の宣言が可能。
ただし,使用する武器の技能値が初期値+20未満のときは,技能値に30%の補正がかかる。
また,攻撃に用いる武器の属性がそれぞれの手で異なる場合は40%の補正がかかる。
また,それぞれの武器の射程は有効であり,片方,又は両方の武器が射程に満たない場合は宣言できない。

・連続攻撃
2本の武器で連続攻撃を行う。処理は連続攻撃として扱う。
命中判定を行う前に〈武器・双撃〉の判定を行う。このとき,〈武道〉もあれば組合せ判定をしても良い。
〈武器・双撃〉に失敗した場合は攻撃失敗となる。
また,〈武道〉を使用した場合,組合せ判定に失敗した場合も攻撃失敗となる。
その後,各種武器技能で2回命中判定を行い,ダメージロールはそれぞれ出す。

・同時攻撃
2本の武器で同時に攻撃を行う。処理は単発攻撃として扱う。
命中判定を行う前に〈武器・双撃〉の判定を行う。このとき,〈武道〉もあれば組合せ判定をしても良い。
〈武器・双撃〉に失敗した場合は攻撃失敗となる。
また,〈武道〉を使用した場合,組合せ判定に失敗した場合も攻撃失敗となる。
その後,各種武器技能で1回命中判定を行い,ダメージロールは2倍。

●ノックバック先に障害物があった場合のダメージについて

ノックバックした先に遮蔽物があったら追加として+1D3,壁があったら+1D4。

●部位狙い

対象の頭,腕,足,羽などを狙って攻撃する。
不定形生物は部位の狙いようがないので適用されない。

・急所狙い
急所を狙って攻撃する。ヘッドショットも含む。
技能値に-30%の補正がかかる。命中すればダメージに+1D6追加される。

・腕狙い
腕を狙う。
命中率に-15%。腕に命中した場合,攻撃系の技能を2/3にする。
〈応急手当〉若しくは〈医学〉に成功すると回復する。
スペシャルした場合には武器を落とす。

・足狙い,若しくは羽狙い
足若しくは羽を狙う。
命中率に-15%。命中した場合,相手のDEXが2/3(端数切上げ)になる。
〈回避〉の成功率も下がることに注意。
〈応急手当〉若しくは〈医学〉に成功すると回復する。

 

■防御行動

例外を除いて,1ラウンドに回避・防御・受け流し・隠れる・かばうをそれぞれ1回ずつできるものとする。
ただし,例外を除き,1つの攻撃に対してはいずれか1つの行動しか取ないものとする。

また,「○○に集中」を宣言し,他のすべての行動を放棄する場合は選択した防御行動以外の一切の能動行動・受動行動ができなくなるが,1ラウンドに3回までその行動を取ることができる。
ただし,1回成功するごとに,技能値に-20%でロールする。
〈武道〉あるいは〈マーシャルアーツ〉の技能値が60%以上の場合,集中して可能になった行動3回を1度にすべて消費することで,選択した防御行動の成功値に+30%することが可能。

なお,いずれの防御行動も,失敗した場合は装甲分のみしか軽減できない。
装甲貫通した場合は,クリティカルを出さない限りは装甲軽減はなくなるものとする。

●回避

〈回避〉を振った結果成功した場合,攻撃を無効化できる。
なお,銃器については通常では回避は不可能とする。

○クリティカルとファンブル

クリティカル:反撃か継続回避の選択が可能。反撃の場合は,通常の攻撃ロールをし,ダメージに+1D4を追加する。継続回避の場合は,そのラウンドにもう1度回避可能。
ファンブル:ダメージに1D2追加。

●防御

[CON×5]に成功した場合,
格闘系 1D5+装甲分軽減
近接武器 1D2+装甲分軽減
なお,銃器については防御は不可能とする。

○クリティカルとファンブル

クリティカル:格闘系 2D5+装甲分軽減,近接武器 1D2+装甲分軽減
ファンブル:軽減なし+装甲貫通。

●受け流し

○受け流しの宣言

・〈マーシャルアーツ〉〈武道〉が初期値+10%未満の場合
相手を指定して,「受け流しを行う」と宣言をしなければならない。
また,受け流しをすると宣言した相手以外には受け流しをできない。

・〈マーシャルアーツ〉〈武道〉が初期値+10%以上の場合
宣言の必要はない。


○受け流しの判定

・こぶしやキックでの受け流し
こぶしやキックに対して有効。近接戦武器には,成功しても通常のダメージを受ける。

・組み付きでの受け流し
2回成功すれば,あらゆる近接戦に対して有効。

・刀剣やメイスでの受け流し
あらゆる近接戦武器に対して有効。同じラウンドにその刀剣で攻撃もできる。

・棍棒(こんぼう)やナイフ,槍(やり)での受け流し
あらゆる近接戦武器に対して有効。同じラウンドにその武器で攻撃もできない。ただし,武道技能が初期値+10%以上の場合は同じラウンドにその武器では攻撃できる。

・盾での受け流し
あらゆる近接戦武器に対して有効。また,射撃戦武器を一定確率でブロックすることもできる。

・ライフルやショットガンでの受け流し
あらゆる近接戦武器に対して有効。ただし同じラウンドには射撃できない。

・弓での受け流し
あらゆる近接戦武器に対して有効。ただし同じラウンドには射撃できない。

・スリングでの受け流し
不可能。


○ダメージ処理

・こぶしやキック
(人間の)こぶしやキックのダメージをすべて打ち消す。近接戦武器のダメージはキャラクターがすべて受ける。

・組み付き
あらゆる近接戦武器のダメージをすべて打ち消す。

・刀剣やナイフ,メイス
その耐久力までのダメージを打ち消す。耐久力の減少はないが,耐久力を超えるダメージを一撃で受けたならば,武器は破壊される。

・棍棒(こんぼう)や,弓
ダメージ分の耐久力が減る。耐久力が0になると破壊され,超過分はキャラクターが受ける。

・盾
その耐久力までのダメージを打ち消す。
耐久力を超えるダメージを一撃で受けたなら,超過分の耐久力が減り,また同値のダメージをキャラクターも受ける。
耐久力が0になると盾は破壊される。

・ライフルやショットガン
その耐久力までのダメージを打ち消す。
耐久力を超えるダメージを一撃で受けたなら,射撃不能となるが,受け流しは同じ耐久力で継続できる。


○クリティカルとファンブル

クリティカル:耐久力を超えるダメージを受け流し,武器の耐久力の減少はなく,反撃可能。ダメージに+1D4を追加する。
ファンブル:武器が破壊される。ダメージはなし。

●隠れる

相手が攻撃してきたときに,隠れるを宣言する。
隠れる対象とのSIZ抵抗する。隠れる技能が60%以上の場合は,この抵抗ロールのときのみ自分のSIZ-5でロールする。
成功した場合,すべてのダメージを隠れる対象が受ける。
失敗した場合は1/2のダメージを受ける。
その後,「隠れる」の状態を維持して攻撃を行う・受ける場合には,成功率を1/2にする。

○クリティカルとファンブル

クリティカルとファンブルが通常とは逆のため注意。
クリティカル:すべてのダメージを受け,次ラウンドの自分の行動が終了するまでスタン状態になる。
ファンブル:ダメージを打ち消す。〈隠れる〉ロールを振り,成功した場合は反撃可能だが,ダメージは1/2。

●かばう

いずれかの対象に対してかばう行動ができる。対象が同じマスにいる場合に限り,同時に複数の対象に対してかばうことができるが,この行動でのすべてのロールの成功値を,1/(かばう人数)とする。

○範囲

かばう対象との距離がタッチの場合は,無条件でかばう行動ができる。周囲1マスの場合は,自分が敵対勢力と同じマスにいない場合のみかばう行動ができる。

○かばうまでの手順

[DEX×5]のロールをする。
成功した場合,すべてのダメージを肩代わりすることができる。
その後,「防御」あるいは「受け流し」の行動を選択することができる。
この防御行動はすべて,1ラウンドの回数制限には含まれない。
回避・隠れる行動をしてしまうと,かばう意味がなくなってしまうので,回避・隠れる行動は取ない。
失敗した場合,1/2のダメージをかばう側とかばわれた側が受ける。
また,失敗した後も「防御」あるいは「受け流し」の行動を選択することができるが,かばう側もかばわれた側も,すべての判定に対して1/2とする。
防御や受け流しについては各項を参照のこと。

○クリティカルとファンブル

クリティカル:ダメージを打ち消す。「受け流し」に成功した場合は反撃可能だが,ダメージは1/2。
ファンブル:ダメージをそのまま,かばう側とかばわれた側が受ける。また,かばう側もかばわれた側も,その攻撃に対して一切の防御行動ができなくなる。

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最終更新:2015年08月20日 04:44