ハートのラビリンス 1つめの試練「二つの檻と一つの鍵」 (2015年 2月5日)
(画像準備中)
扉に入ったとたん、周囲の景色が一変した。
入った扉は、跡形も無く消えている。
突然、二人の頭上に、がしゃんと檻が振ってきた!
別々に閉じ込められてしまったようだ。
同時に、鍵も一個落ちてきた。
二人の檻のちょうど真ん中にある。
鍵には「使い捨て」というタグが付いている。
手を伸ばしたくらいでは鍵には届かない。
ヘイル:うお!?(さすがに檻がくるとは思っておらず、驚いた様子)
ミャオさーん、怪我ないですか?
ミヤオ:(驚きつつヘイルに)俺は平気ー。
ヘイル:(檻の中でがしゃがしゃと足掻いてみるが、やがて鍵のタグに気付き)
……はっ、なるほどねぇ。(試練の意図を知り肩を竦める)
ミャオさん、先にコレ(檻)中から壊せないか、試してみますね〜。
ミヤオ:うん、りょーかい
ヘイル:(レコナーの杖を構え、ミヤオとは反対方向に向く)アサルト!!
ヘイルは、檻を破壊すべく魔力の矢を放った。
アサルトが檻の一部をゆがめた!
しかし、一撃では、脱出できるほど檻にダメージを与えられていない。
ミヤオ:……(南京錠が檻にかかってないか探す)
南京錠ではなく、魔力鍵がかかっている。
檻全体を覆っているようで、解除鍵がなければ脱出は難しそうだ。
ミヤオ:(心:溶かすのは無理か…ヘイルを信じて待つのが良さそう。)
ミヤオは、ダメもとで檻の下の方に触れ、毒で溶かせないか一つ毒を放った。
ミヤオの毒は、少しは檻の材質にダメージを与えたようだが、脱出するまでには至らない。
ヘイル:(檻の様子を見て)……オーケー、ならば何度だって……
アサルト!!!!(一撃目で歪んだ箇所をアサルトで狙い撃つ)
また少し、アサルトで檻がゆがんだ。
あと4~5回繰り返せば、破壊できそうだ。
しかしヘイルの疲労はかなりのものになるだろう。
ミヤオ:(ヘイルの様子をみて)頑丈ね…
ヘイル:ええ、全く。
……何が「危険はない」だよ。
道具も攻撃手段も持たない一般人だったら、どうなっていた事か……っと。
体力の限界は、ヘイル自身がよく知っている。それでも杖を構えて、脱出出来るまでアサルトを撃った。
何発のアサルトを打ったか…。
とうとう檻が壊れた!!
しかし、ヘイルは、立っているのもやっとで、目の前が暗くなりかけている。
魔力の使いすぎだ…。
ミヤオ:ちょ、ヘイルッ!
…っ(尻尾で鍵をたぐり寄せる)
ミヤオは鍵を手に入れた!
魔力鍵が差し込める鍵穴はすぐに見つかった。
鍵を差し込んで回すと、檻の4面のうち一面が消失した。
檻の鍵を使った瞬間、空間に「扉」があらわれた。
これを抜ければ出られそうだ。
ミヤオ:ヘイル!(急いで檻から出て、ヘイルの檻の中へ)
ごめん…ありがと…(耳を伏せて心配そうな顔)
ミヤオが檻から出て来るのを見て、ヘイルは安心したのか、地面に膝をついた。
ヘイル:(杖を使ってよろよろミヤオのほうへ向かう)
………っ。
……残念、だなぁ……あはは。
……僕が、カッコ良く鍵を開けたかったのに……。(肩で息をしながら、情けなく笑う)
ミヤオ:(ヘイルを支える)もぅ、十分かっこいいよ…
無茶させてごめん…ありがとう…
しばらく休む?(心配そうに顔を少し覗き込むようにして)
ヘイル: …………。(寄りかかったまま手を伸ばし、ミヤオの髪に触れ)
……ええ、少し休憩しましょう。(宥めるような声で、穏やかに微笑み)
ミヤオ:(目を細め、尻尾が大きく揺れた)
うん。(微笑む)
あー…このままの体勢が良い?それとも横になった方が楽?
体重かけていいし、枕代わりに膝でも尻尾でもかすけど…。
ヘイル:(尻尾の動きを見て、くすりと微笑みながら)
あはは……。
立ったままだとミャオさんもしんどいでしょうから、
少し横になりましょうか。
そうだな……、じゃあ膝を貸してもらおうかな?
それで尻尾をこの腕の中に収める事が出来たら最高だ。(冗談っぽく笑って)
ミヤオ:ふふ、じゃあ膝と尻尾かすわ(くすくす笑い、ゆっくり体勢を変えて、膝枕)
はい(尻尾をヘイルの上にもふりと持っていく)
ヘイル:(ミヤオの膝に後頭部を乗せ、尻尾に触れる)
あー……。
僕、いま間違いなく世界で一番の幸せを噛み締めてる……。
(温泉で洗いたての尻尾の感触を堪能してご満悦)
……次の試練がどんなものか知らないけど、
こんなご褒美が待っているなら、何がきたって怖くないや。(ミヤオの顔を見上げながら、ぽつり)
ミヤオ:ふふ、ヘイルにそう言ってもらえると嬉しいわ(ヘイルの髪をそれとなく撫でてみる)
ご褒美になってる?(くすりと笑い)
まぁ…あんまり無茶しないでね?俺も頑張るからさ。(ヘイルを見つめ、目を細め少し困ったような顔で微笑む)
ヘイル:(髪を撫でられると予想していなかったのか、少し目を見開き、すぐに閉じると)
あー……ダメですよ、ミャオさん。
あんまりここでサービスしちゃあ。
次の試練のご褒美、もっと欲が出ちゃうじゃないですか(あくまでいつも通りの軽い口調で)
ミヤオ:あら、そう?
つい触りたくなってね。(くすくす)
ヘイル:(微笑むミヤオを見つめながら)
ま、僕もミャオさんの尻尾を散々触ってきてるから、
文句は言えないか。(降参したように笑う)
あはは、心配させちゃってごめんなさい。
次は……そうですね、
もっとスマートに乗り越えられるように頑張ります。
……ミャオさんの事も、頼りにしていますから。(安心させるように微笑む)
ミヤオ:ありがと、お互い頑張ろ。
ヘイル:さて、そろそろ次に行きますか?(名残惜しいのか、頭を膝に乗せたまま、次の扉に視線を遣る)
ミヤオ:そうね、行きましょ。
(ヘイルの肩をぽんっと軽く叩く)歩けそう?
ヘイル:(上体を起こす)ええ、だいぶ元気も貰いましたし、まだまだ行けます!
次も、頑張りましょう!(ぺちぺちと頬を軽く叩く)
二人は扉を抜けた。
再び広がるラビリンス。ヘイルの疲労は完全に回復していた。
まるで、全てが幻だったかのように。
しかし、扉の中で交わされた会話と想いまで消え去ることはない。
試練はあと、2つ…。
最終更新:2015年03月03日 20:52